大人オリジナル小説

「さようなら愚かな世界!」「さようなら馬鹿なあたし!」 ( No.150 )
日時: 2010/07/28 14:47
名前: 黒紅葉 ◆uB8b1./DVc

ナイフを握りしめて,あたしは笑いながら泣き叫んだ。


「さようなら愚かで愛した世界!」


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 ねえねえ。
 話しかける声をあたしは全力で無視をする。
 二足歩行の変な生き物を,色々なものを作り出す変な生き物を,あたしはただのガラス越しに見守る。

 口先だけで本当はそんなつもり全くなくて,気休めでしかない言葉を紡ぎ続け,花を咲かせた葉をむしり取る。


 つくづく,変な生き物だわ,と思う。
 ガラス越し見つめていたら,その変な生き物はこちらを見つめて,口を動かした。
 あたしはずっと無視していたのにこりないね。


「そんなところにいて,つまらなくないの」


 つまらない? つまらないって,何。



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