よし。 栗になろう。 私はそう決意した。「……はぁ?」「いやさ,栗って皮硬いじゃん。剥きにくさナンバースリーくらい」「そこはワンにしとこうよ」「まぁまぁ。で,その皮で柔らかい身を守るんでしょ? その,柔らかく甘い身を」「うん,だね。それがどうしたの?」「……人間に必要なこと,って気付いたの」