大人オリジナル小説

Re: 終わらない戦い ( No.146 )
日時: 2011/02/19 17:00
名前: 鈴蘭

教室に戻ると、美紅と愛花が駆け寄ってきた。
「おかえりぃ〜だいじょーぶだったぁ?」
愛花が上目使いで見てくる。
キモイ……!!!
「うん、大丈夫だったよ」
「………………」
さっきから美紅が黙っている。何かあったのだろうか。
「美紅ちゃん?どうしたのさっ☆」
無理やりテンションを上げる。咲恵は、美紅たちにはまだ『元気で明るくて面白い子』という認識があるためだ。
「束田マジうっぜぇ…」
口が開いたと思ったら、これだった。
そこから永遠と綾の悪口を聞かされた。

美紅は一通り悪口を言っていい気分だ。
「…美紅ちゃん。私は、」
さすがに我慢できなかった。
綾ちゃんは、何も悪くないのに。何でそこまで言われなきゃいけない?逆に美紅ちゃんのほうがウザいよ。
愛花ちゃんも。
良い人ぶってるけど美紅ちゃんと一緒に陰口言って。美紅ちゃんとやってることは同じなんだよ?



「綾ちゃんのことそんなに悪く思ってないよ」



二人の動きが止まる。



「むしろ、美紅ちゃん達のほうが嫌いだよ」



咲恵は逃げ出した。

ごめんね綾ちゃん。
私にはこれくらいしか出来ないんだ…。
標的(ターゲット)さえ変えられれば、綾ちゃんは救われるでしょう?
だから、その役を私は買って出る。
自分から、苛められに、いくよ。


廊下を一目散に走っている時、3時限目を告げるチャイムが鳴った…