大人オリジナル小説

Re: 終わらない戦い ( No.61 )
日時: 2010/08/02 13:31
名前: 鈴蘭

次の日の朝、香奈美たちは驚愕の風景を目の当たりにする事となった。
「おはよう、咲恵ちゃん」
「うん、おはよー美紅ちゃん」
咲恵は香奈美たちには目も触れず、美紅の所にかけていったのだ。
「かなちゃん、これ・・・」
鮎湖が遠慮がちに香奈美に聞いてくる。鮎湖は咲恵と香奈美が仲直りすることを願っていた。
「もういいよ。・・・鮎、鮎だってあっちのグループ行きたいならいいんだよ。行きなよ」
鮎は気がついた。香奈美の顔が辛そうな事に。
「かなちゃん・・・」
2人は無言のまま教室に向かった。いつもよりも道のりが長く感じられたのはきっと会話が無いからだろう。

教室に入ると榛名が香奈美たちを戸の前で待っていた。
「香奈美おはよー・・・ちょっといい?」
榛名にしては珍しく、本当に怒っているようだった。
「・・・うん」

・・・非常階段前・・・
「あれ、どういう事?」
「あれって・・・咲恵の事?」
「・・・どうなってんの。事情を教えて」
榛名は何も知らなかった。

香奈美は全てを話した

「・・・そんな事があったんだ・・・」
そういう榛名の眼には涙がたまっている。
「・・・榛名」
「っ・・・私はっ!何もできなかった・・・!何も知らなかった・・・」
榛名は1時限目が始まるまでずっと泣いていた。
そんな榛名を香奈美は無言で、鮎湖は一緒になって泣いていた・・・・・・・・

続く