大人オリジナル小説
- Re: 終わらない戦い ( No.77 )
- 日時: 2011/02/16 17:41
- 名前: 鈴蘭
「元々は薫と洵ちゃんは仲がよかったの――」
〜3年前〜
「じゅ〜んちゃ〜んっ!!」
とうっ、と薫が勢いよく洵ちゃんに抱きつく。
「かお君」
それを見て微笑む洵。この二人は誰もが知る仲良し二人組だった。
「おはよ」
「うん、おはよう」
挨拶を交わす二人。
すると、
「薫ーおはよー」
この声は学級委員の高塚 裕樹の声だった。裕樹はクラスのムードメーカーでいつも龍一と一緒にクラスを盛り上げてくれる、クラスに欠かせない人だった。
「おはよー高塚ー」
小学校時代地味キャラで通っていた薫だったが、中学に入って友達がかなりたくさん出来た。薫はそれを嬉しく思っていたが、洵はそうは思っていないらしい。洵の顔が険しくなっていく。
「かお君」
「ん?何?洵ちゃん」
薫はにこっ、と笑って洵を見た。
「僕以外の人と話さないで」
洵は真剣な顔をしてこう言った。すると薫は、冗談に受け取ったらしく笑いながらこう言った。
「洵ちゃん、流石にそれは無理だよっ」
洵はこの時初めて薫に腹が立った。
「かお君…」
「あ、おはよー、かー君」
「おはよーマッチ」
香奈美の後ろには榛名がいた。
「おっはよー薫ー」
「おはよー榛名」
次々と挨拶をかわしていく中、洵が黙っていることに気がついた薫。どうしたんだろうと思い話しかけると、
「かお君。向こういこ」
と、腕を引っ張った。
「え、あ、うん」
薫は戸惑いながらも洵の後について行った。
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