大人オリジナル小説

Re: 終わらない戦い ( No.86 )
日時: 2010/12/24 11:33
名前: 鈴蘭


「私、サボるのなんて初めて…」
と授業態度は真面目だが成績がイマイチな榛名。
「ははっ…私何十回目だろ〜」
と授業態度が不真面目で成績もイマイチな香奈美。(なぜか化学と生物だけ得意)
「俺も初めて…てか洵ちゃん怖そう…」
と授業態度は真面目で成績も良い薫。洵の事を考えて怯えている。そんな薫に「大丈夫だから」と、声をかける香奈美。
「マッチはサボりすぎ!単位取れないよ!」
ここ、函南高等学校は単位制で、卒業までに最低でも80単位とらなくてはいけない。いくら1年生だからといって5日間に3回もサボっていると3年生になったときに単位が取れずに大騒ぎする…という結果になってしまう。
「単位とかどーでもいいよー。卒業できればOK」
と気楽に言う香奈美。榛名のクソ真面目ぶりはこういう所で発揮される。
「どーでもいいじゃなくて!単位取らなきゃ卒業も出来ないよっ!?」
香奈美を説得し始める榛名。
「一緒に卒業したいじゃん!」
思わず、大声を出していた。
「榛名ー今授業中」
いつにも増して冷え切った声の香奈美。榛名は一瞬香奈美の事を恐れた。
「ごめん…」

「やっぱりどこかに隠れる?」
「うん、そうだね…旧理科室は?」
「あそこ丸山先生が入り浸ってるんだよねー…来ると怖いしなー…」
「そっか。じゃあ旧音楽室は?」
「あぁ、いいね。近いし」
「じゃあ行きますか」

こんなやり取りを見ていた榛名は
(マッチはともかく…薫!なんでこのやり取りに慣れてるの…っていうか丸山先生が入り浸ってるの?それを何で知ってるの!?)
と、思いました。