大人オリジナル小説
- Re: 俺達生徒会 〜君の行い正します〜 ( No.9 )
- 日時: 2010/08/08 17:31
- 名前: クロウ ◆vBcX/EH4b2
第3話
生徒会室のドアを開けると、パイプいすに座っている和龍とレオニード。
どうやら、俺が一番遅く来たらしい。
レオニードはにこにこと微笑んでいるが、和龍は頬杖をついてムスッとした顔でこちらを見ている。
俺も2人のちょうど真前にあるパイプいすに座り、顔を上げる。
「遅い。自分で呼び出しておいて、俺達を待たせるとは何事だ?」
「ごめんごめん、今度からは気をつける」
俺がそう言うと、和龍はため息をつく。
レオニードは俺と和龍のやり取りを見て苦笑している。
さて、そろそろ本題に入るとしますか。
制服のポケットに手を入れ、朝拾った花柄の紙を取り出す。
「なぁ、2人とも。これ、どう思うよ?」
そう言って、紙を2人に見えるよう机に乗せる。
和龍とレオニードが眉をひそめる。
「……なんだ、これ」
「なんだろうな。新橋の机に入ってたんだ」
レオニードの問いに答えると、和龍がさっきよりも大きなため息をつく。
ため息をつきたいのは俺も同じだ、と言いたいのだが、和龍の機嫌があまりにも悪いので言わないことにした。
レオニードは机にある紙をじっと見て、あ、と声を漏らす。
「こんな感じのメモ帳持ってた子、いたかも」
レオニードがそう言うと、和龍の頬がわずかに緩んだ。
「……誰だ?」
「桜井 桃香。今日、それと同じ花柄のメモを1枚切り取って、僕にくれたんだ。ほら」
レオニードがそう言って、ポケットから机に置いてある物と同じ花柄の紙を取り出す。
その紙を見比べても、違うところは見つからなかった。
では、桃香が薫の机にこの紙を入れたのだろうか?
いや、まだ、そうと決まったわけではない。
これと同じ花柄の紙を持っている人間は、学校に何人もいる。
ここはひとまず、様子を見るとしますか。
「じゃ、これから桃香の様子でも見てよう。じゃ、解散」
「解散、って言っても、結局全員同じ場所へ行くのだがな」
和龍の言葉を聞き、レオニードはそれもそうだな、と笑った。
生徒会室から出て、鍵を閉めると、俺達は教室に向かった。