大人オリジナル小説
- Re: 傍観者と自己中人間と自己美化人間。 ( No.4 )
- 日時: 2010/09/19 17:47
- 名前: 十六夜 ◆lxf4V8U/eA
第一話 だって、嫌いなんだもん
pppppp……うるさいと思えると言うかうるさいとしか思えない目覚まし時計が鳴る。
私はさっさと起き上がり今の時間が朝6時半だという事を知りいつも通り、と知った。
「おっはよーっ! 唯ーっ!」
私が起きたのをいつ知ったのか部屋のドアが豪快に開けられて姉の誄(るい)が部屋に入って来る。
朝に強いのかテンションは以上にハイ。押し倒すかと言わんかばりにがばっと飛び掛ってきた。
私はささっとかわして「おはよー」と笑顔で言いクローゼットから制服を取り出した。
誄は既に着替えているらしく、きちっと制服を着ていた。
「ねぇ唯、朝ご飯まで二人で話してよー♪ うっっっっっっざいアイツに会いたくないしww」
「え? あぁ、別に良いけど……」
誄は制服に着替える私の横で椅子に座りながら笑って話していた。私は少し考えてから共感したので頷く。
アイツ≠ニは風浪 未央。腹違いの妹で母親に捨てられて以来何故か私達の家に住んでいる。
その……まぁ、何と言うか……いわゆるぶりっ子であまり好きではない。
誄に至っては大嫌いと言うレベルらしく、学校では虐めているほど。
「学校でアイツ虐めるの面白いけど、家で会うと反吐出そうだし!!」
「ははは、まぁそうだね」
わざと吐く動作をする誄に私はクスクス笑いながら制服へと着替えた。これできちんと話が出来る。
それからは誄が学校で未央をどんな風に虐めるか話していたので私は時折笑いつつ話を聞いていた。
何しろこうしていないと、誄の機嫌は大きく崩れる。
……つまり誄は自己中で、機嫌の良い時は(未央以外)に優しいが機嫌が悪くなるととにかく恐ろしい。
まぁ幸いな事に私は誄の機嫌を崩さない対処法を知っているので普通に話していた。
すると、そんなところに部屋のドアをノックする音が聞えた。誄が「ちっ」と舌打ちをする。
「唯姉ちゃまvv 誄姉ちゃまvv 可愛い未央ちゃんですぅ〜」
自己美化人間の、未央がやって来た。