大人オリジナル小説
- Re: ワタシのイキル意味 ( No.14 )
- 日時: 2010/11/01 19:58
- 名前: 発戸
十一話[ゆっくりで]
ガラガラ
私は教室のドアを開ける
行き成り私に向かって来たのは舞ちゃん――――小柳だった。
「何?」
『アラ!カスが髪の毛なんか切ってきてるわよ〜!
しかも何その態度』
そう言ったのと同時に押された。
尻もちを着いたのと同時に小柳がしゃがんで私の目線に合わせる。
『口の聞き方すら分からないカスなのかしら』
そう言ってクスクス笑う。
すると斎藤、柏崎が後からやってきて私の頭に雑巾を乗せてきた。
『カス、この教室を掃除しなさいよ』
そう言って柏崎が私の髪を引っ張る。
「さわら―――」
『コイツに汚い手で触ってんじゃねーよ』
そう言って柏崎の手をはたくあすか。
触らないでと叫ぶ前にあすかの声に遮られた。
『大丈夫?百音』
「あ。ありがとう」
私はあすかが差し伸べてくれた手を握り立ちあがる。
『痛っ!痛いわねー!お前何で居るんだよ』
柏崎がひどい顔になりながらも叫ぶ。
『あたしもこのクラス。居て悪いわけ?』
『悪いも何も――――?』
すると柏崎の前に立ちはだかるように小柳がやってきた。
『へぇ。あすか、あんた学校来てたんだ』
『・・・だから何?』
あすかがいつもより冷たい声でそう言う。
二人とも私の存在を忘れてるかのように二人だけの世界に入っていく。
『あんた苛められてる奴助けるの好きよねぇ〜』
馬鹿みたい。そう言って笑う小柳。
すると私は斎藤からお腹に蹴りを入れられた。
「っ!痛い!行き成り何?!」
『百音!!』
私はお腹を抱えてしゃがみ込みながら言う。
あすかが驚いたように叫ぶ。
『カス、さっき優奈が掃除しなさいって言ったよね?早くしなさいよ』
斎藤がケラケラ笑いながら言う。
この子の笑い方嫌いだ・・・。
するとあすかが殺気丸出しで低く、低く呟いた。
『カスだって?あんたら何様のつもり?』
そう言ってあすかは――――・・・。
バシッ!!
教室の響く音。
最初はソレが何か分からなかった。
あすかが斎藤の顔にビンタを食らわせていた。
『あんたら前と変わってないね!人の事をカスカス言いやがって!』
あすかが本当に怒ってる。
怖い――――――――――――・・・。
「あ、、、すか?」
恐る恐る声を出すとあすかがこっちを向いた。
反射的に方が揺れる。
『大丈夫百音?立てる?』
さっきのあすかとは思えない位優しい声で言う。
「ありがとう」
ガラガラ
それと同時に担任がやってくる。
私達は席に着く。
何で小柳はあすかの事を知ってるんだろうか
あすかの言ってた前と変わっていないって何?
私は授業が始まってもずっとそのことが頭から離れなかった。
あすかは何かを隠してる。
それはきっと楽しい過去じゃないはず。
聞きたい。
けど今聞いたらあすかが違う人になってしまうようで
あすかが私から離れて行ってしまうようで
あすかが話したくないなら私は言ってくれるまで待つよ
誰にだって話したくない過去はあるはず
あすかが私を支えてくれたように
私もきっとあすかを支えるから
それまでは
ずっと待っとくから
ゆっくりでいいから
あすかの過去を教えて―――――――――――・・・。