大人オリジナル小説
- Re: い じ め ―涙― ( No.3 )
- 日時: 2010/11/15 22:12
- 名前: マィ
- 参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel4/index.cgi?mode
第3話
そもそもこうなったのは・・・。
・・・一か月前―――。
澪は風李と仲が良かった。
円佳や千秋たちといつも一緒だった・・・。
これからもずっと仲良しな・・・
・・・はずだったのに・・・。
風李は絵が上手だった。
県でも1位を取れるほどの
実力を持っていた。
それなのに・・・。
澪が風李の作品に水をかけてしまった。
掃除中、澪が足を滑らせ
水がこぼれてしまい
風李の作品の上に・・・。
風李は怒りが爆発状態だった・・・。
「最低!!!
あんたなんか・・・
死ねよ!!!」
風李は元からキレやすい性格。
些細なことでもキレる。
誰にでもすぐにキレる。
・・・だが今回は些細なことではない。
県1位の作品を澪がでたらめにした。
怒って当然のことだ。
風李はこのことを許さず
澪をいじめることに決めたのだ・・・。
そのことには誰も反対しなかった。
風李から嫌われないためだろう―――。
そして・・・。
いじめはドンドンエスカレートしていった。
澪はいじめのことを親に話していない。
・・・いや・・・話せない・・・。
澪の家族は3人家族。
両親は毎日喧嘩―――。
顔を見合わせたらいつもだ。
それで澪に八つ当たりしてくる。
家に帰っても虐待される。
少しでもしゃべりかけようとすると
「うるさいわね!
あっちへ行ってなさい!」
・・・と言わされ・・・
バシン!!!
必ず一発ぶたれる。
ご飯は作ってくれない。
食べるのはいつも漬物の残りだけ。
それも部屋で食べる。
第一、リビングにも入れてもらえない。
そして・・・
母親はいつもこういう。
「あんたがいなければ
もっと楽にできたのに!
…もう、
家に帰ってくるな!」
・・・だから、
家に帰ってこなくても
誰も心配しない。
制服が汚れてもなにも言わないし
しゃべりかけない。
家にいてもいじめられる。
学校にいてもいじめられる。
誰も助けてくれない。
誰一人・・・
味方がいない―――。
そして澪はこう言う・・・。
「もう・・・
死にたい・・・。」
―つづく―