大人オリジナル小説
- Re: い じ め ―壊れかけた友情― ( No.117 )
- 日時: 2011/07/16 11:18
- 名前: マィ ◆65BsDzCxQs
- 参照: ワク━━━+*((o(☆≧∀●☆)o))+*━━━ワク
○。第19章。○―友達―
―――北野真苗・・・。
私の幼馴染・・・。
「さ…真…苗…」
真苗は息切れをしていた。
きっと走ってきたんだろう。
「…みんな、先行ってて?」
私はまず、亜那達を帰らせるように言った。
「で…でも…」
「大丈夫。私が話をするから」
亜那は戸惑ったが
「分かった。先行ってるね」
といい、みんなを連れて校舎へ戻っていった。
今、グラウンドにいるのは私と真苗の二人。
まさか真苗が来るなんて思ってもなかった。
逆に何を言われるのか気になっていた。
しばらくの沈黙が続き、真苗が口を開いた。
「崔羅…ごめんなさい!!!」
真苗はそう言い、私に頭を下げてきた。
「え…?」
そして…真苗の頬に涙腺が滲んだ。
「ごめんなさいっ!崔羅!
友達なのに…裏切って…!
私…怖かったの!脅されたの!
渡部さん達に…逆らえなかった!
私…卑怯だよね…。みんなが仲良くなってから
謝るなんて…。最低だよね…」
ポロッ
なぜだかわからない。
私はまだ真苗を100%許したわけじゃない。
まだ心のどこかに許せない気持ちもきっと隠れている。
それなのに…
―――――涙がこぼれるのはなぜだろう。
「…崔羅…?」
この気持ち…。
私は真苗の事が…。
…大好きなんだ…。
「真苗・・・・・
・・・・・あ り が と う」
「崔羅っっ・・・。
・・・崔羅っ!!!!」
真苗は私に抱きついてきた。
本当に真苗を許さないなら・・・
ここで突き放すはずだ…。
…でも私は…そっと真苗の背中に手をおいた。
「真苗…よく聞いて?
…私はまだ真苗を100%許したわけじゃない。
…でも…
真苗はずっと辛かっただろうし…
ずっと苦しかったと思う。
…痛みくらい…分かるんだから。
…だって…幼馴染…いや…
一生の友達なんだから・・・」
「崔羅っ!!!ありがとうっっ!!!」
「これからもずっと…友達でいてくれる?」
私は真苗にふと質問をした。
返ってきた答えは予想通りで…
「もちろん!!!」
・・・私の友達は・・・
最高の笑顔で…返してくれました___。
―第19章 END―