大人オリジナル小説

Re: 差別 〜消えない傷〜 ( No.17 )
日時: 2011/01/02 17:51
名前: rara

*差別 〜消えない傷〜 8 「裏切り」




また地獄が始まった___。


「お・・おはようございます」

「あら、生贄さんは口の利き方もなってないのね・・・」

「ご・・きげん・・よう」

「そうよそれ。まったくイライラするわね」

椎菜の理不尽な都合でまた学年室に呼び出された。
そして蹴ったり殴ったりの繰り返し・・・

ドカッ

「うっ・・・」

女子たちはいつものように笑っていた。
しかし、その女子たちの間からエミリの姿が見えた。

「エッ・・・エミリ!!助けて・・!」

私の声で椎菜と女子たちは一斉に振り向いた。

「あ・・・あ・・」

しかしエミリは泣きそうな顔で逃げていった・・・

「そんな・・・・・」

「あーはっは!馬鹿ねぇ・・誰も助けるわけないじゃない!」

椎菜は言った。

「でも私は自分のやったことに後悔していない・・・!!!」

パシッ

部屋の中に乾いた音が響いた。
私は何をされたのか理解できなかった。

「これだからムカつくって言ってんだよ!!!」

椎菜の言葉で目が覚めた。
そうか・・私は引っ叩かれたのか・・・・・

そして最後に由里が私の頬を殴った。

「・・・・・」

「あらあら、こんなに弱っちゃって。今日はここまでにしてあげるわ」

椎菜は言い残して女子たちと教室を出て行った。


・・私はエミリに裏切られた・・・

私はあの頃のことを思い出した_____。


『いや!はなしてぇー!!!マリア・・助けて!!』

よみがえるジュリの声・・・
今頃後悔してももう遅い。
ジュリはもういないのだから・・・


そう、私はジュリを見捨てた______。