大人オリジナル小説

Re: 差別 〜消えない傷〜 ( No.22 )
日時: 2011/01/03 10:48
名前: rara

*差別 〜消えない傷〜 11 「辛さ」




私は恐る恐る目を開けた。
みんなが笑っている・・・・・

私の顔はどうなってるの!?
顔に手を当ててみる。




・・・・あれ?なんともない・・・?





すると椎菜が言った。

「あなたは本当に馬鹿ね・・そんなものかけるわけないじゃない・・」

私は訳が分からず椎菜に聞いてみた。

「え・・どういうこと・・ですか・・・?」

「これは、ただの“水”硫酸の文字は私が書いたのよ」

私は恐怖でいっぱいのはずなのに、心の中でほっとした気持ちも混ざっていた
しかし、由里の言葉で現実にもどされた。

「何ほっとしてんだよ!まだいじめは終わってねぇんだよ!!!」

パァンッ・・・

由里に頬を引っ叩かれた。
叩かれた場所が熱くなる。

「あー楽しかったわ。あなたって凄く馬鹿すぎる・・・」

椎菜の笑い声が部屋中に響いている。
エミリも笑っていた。

「ねえ・・エミリ・・友達じゃなかったの・・・・・?」

するとエミリが口を開いた。

「あ、あなたなんて・・・・・・友達じゃない・・・」

その言葉に私は凍りついた。
そして私の心に突き刺さった・・・。

「ふふっ・・聞いたわよね?“友達じゃない”って・・」

「そんな・・・・・」

「だから、これからは星野さんに触らないで!」

「・・・」

「さあ、皆さん行きますわよ。楽しい遊びを考えなくっちゃ!!」

椎菜たちは部屋を出て行った。
一瞬エミリと目が合ったが、すぐにそらされた。





思い出したくないあの過去が頭を支配する。

ジュリも悲しかったよね・・・私よりずっと・・
私、今頃気づいた・・ジュリの辛さ・・・・






もう遅いって分かってるのに・・・・・・・・