大人オリジナル小説
- Re: 救世主は笑った((題名変えました ( No.13 )
- 日時: 2011/09/11 20:36
- 名前: 臨
〜4話〜SIDE HIYORI
「えーっとぉ・・・・紅雀聖弥でーす。
電車に乗り間違えて遅れちゃいましたー」
てへっなんて言って舌をぺロッとだす救世主さんこと紅雀君
女の子は黄色い声をあげ、男子は嫉妬交じりの視線を送る
それにも関わらずにこりと笑い直しよろしくーと声を出す
席はきっと一番後ろの島根さんの隣
それに気ずいた女子数名は島根さんを睨む
対して島根さんは勝ち誇った笑み
「じゃあ、紅雀君の席は島根さんの横ね」
「後ろの?」
「えぇ」
やっぱり予想通りで・・・
なんだか寂しいなと感じた
「せんせー」
「何かしら?」
「俺、目ぇ悪いんだ」
「あら、困ったわね」
「でしょでしょ?」
にへらっと違う笑みを浮かべる
困ったように繭を潜めた笑い方だ
「じゃあ、風見さんの隣の鈴木君が島根さんの隣ね」
「じゃ、俺そこ?せんせ」
「えぇ」
鈴木君が島根さんの隣についたと同時に
紅雀君が私の隣についてよろしく〜と手を二三回振る
その後に襲ってきた寒気
後ろを見ると半数の女子がこっちを睨んでいた
* *
放課後
「あんた、聖弥君の隣なんてむかつく」
「ウチの隣だったのに・・・」
不条理だ
私はまったく悪くないはずなのに・・・
それなら紅雀君と先生に文句を言ってほしい
と、反論したところで暴力がひどくなるだけだから言わないけど
考えているときに思いっきりお腹にけりが入り
むせこむ、それに少し戸惑う人も居たけど
島根さんは嬉しそうに顔を歪めた
ここは屋上で下手したら見つかるのに・・・
あ、それはなかった
この人達、鍵かけてたな・・・
「ぐっ!あっ」
「うわ〜唾吐いた〜汚〜」
クスクスと笑う島根さんと他の人達
それに合わさって聞こえた少し低い笑い声
島根さんたちじゃない
「唾?お腹けられたの?だいじょーぶ?
てかさー喧嘩なら、血ィ吐かせるまでが喧嘩だと想うんだよねー」
【救世主→悪魔】
((二ィッと笑った救世主さんがいた))
((この前の暖かい笑みじゃない、寒気がするような笑み))
(まぁ、どうみてもケンカじゃないけど)