大人オリジナル小説

Re: 救世主は笑った((題名変えました ( No.14 )
日時: 2011/09/11 20:39
名前: 臨

〜5話〜SIDE HIYORI〜

二ィと笑った紅雀君
その表情に島根さん達も冷や汗をかいてるみたいで
少し後ずさる

「あぁ、怖がらないで。
俺は何もするつもりはないよー。ただ喧嘩なら混ぜてほしいな」

語尾に音符がつきそうなほど明るい声
だけど表情は救世主より悪魔
ははっと無邪気に笑う紅雀君に島根さんたちは逃げ出した

「あーれ?やっぱりただの弱虫か・・・
 だいじょーぶかい?風見さん」
「えっあっ」
「ごめんな、ちょっと調子乗ったわ」

にへらとまた困ったような笑い方をする
それに笑い返すと頭を撫でられた

「蹴られたとこ大丈夫?血とかは?」
「大丈夫だよ…血もないし」
「そっか・・・それだけで良かったよ」

しゃがみこんでた紅雀君は立ち上がって
私に手を差し出す
久しぶりに触れた温かさに思わず頬があつくなる

「あのっ」
「ん?」

紅雀君が無理矢理私の手をとって立ち上がらせた後
さっさと歩いていってしまう紅雀君に声をかける
『ありがとう』小さくて聞こえるかわからなかったのに
へらっと笑って「何のこと?」と聞き返された

本当に嬉しくて次は涙が出た

【救世主さんはやっぱりメシア】

(ほらよっさっさと帰んぜ)
(・・・・・・・・)
(返事はぁ!!)
(はいィ!)
(それでよし)