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１０話〜変わった夢〜

私と由梨は前よりは結構仲良くなっていた。

今では１番の親友かな??

「由梨〜帰ろ〜」

私と由梨は毎日一緒に学校に行って、
毎日一緒に帰っている。

だから全然寂しくない。

そうだ、お気に入りのリップが
使い終わったんだ。薬局よって
帰らなきゃ。

「由梨。今日薬局に用事あるから
　先帰ってて！」

「了解〜」

薬局に着いた。

あれ…??
夢…??

そこにはキョロキョロしている夢がいた。
何してるんだろう。
私はずっと夢を見ていた。
夢は私に気付いていないようだ。

！！！！！！？

夢が店にあるマスカラを
自分のかばんの中に入れていた。

ま…万引きだ…
ゆ…夢が万引きした…
前はあんなにいい子だったのに…！！

私はそっと夢に近づいた。

「ゆ…夢…」

「り…莉奈！！！！」

夢は私を見て驚いている

「夢…見たよ…今、かばんの中に入れたもの出して…」

私は泣いていた
お願い…夢…出して…
前の優しくて純粋な夢に戻ってよ…

「…っ。うるせーなぁ。何泣いてんだよ。キモチワルイ」

夢は私を睨んでいた

今言ったよね…私に向かって…
キモチワルイって…

「私は変わったの。もぅ前の夢じゃないの。
　ほっといてよ。私とあんたは敵なんだから。
　私は莉奈以外の友達ができた…。莉奈なんか
　もう用なしだよ。」

　用　な　し　…??
私にはもう用がないの??

夢の一言一言が心に傷がつく。

「夢ぇ〜。遅いんだけど。」

後ろを振り返るとそこには
凛と萌乃と葵と優香が居た。

「あれぇ〜。莉奈ちゃんじゃーん♪」

「何々〜??夢、こいつに見つかったの??
　まじダセー。ちゃんと取ったのかよ」

「は…はい！！」

え…もしかして凛たちが
夢に万引きさせてんの??

「マジで夢ちゃんいいこ〜♪」
優香が言っている

「んじゃ行こうぜぇ〜。じゃあねぇ
　りーなちゃん♪」

凛の言葉でみんなは出口に行こうとする。
夢も――――

「夢！！もうこんなこと止めてよ！
　本気であの子達と友達だと思ってんの？？
　私から見たらぱしらされてるにしか
　見えないけど！！！」

私は夢の腕を掴んで言った。

「離して！！！」

夢は腕を激しく振り、
走って凛達に付いていった。

夢…。

―――――――――――――――――
次の日。

「行ってきま〜す♪
　あ、由梨おはよう！」

「莉奈。おはよう」

今日も私は由梨と学校に行っている。
私は昨日あったことを由梨に話した。
夢が万引きしていたことを。

「そんなことがあったんだ…。
　話を聞いても私も大田さんは
　パシられてると思う…」

夢を元に戻すにはどうしたら
いいんだろう。何をすれば
夢は元に戻るんだろう。

「ひかる〜〜！！お弁当持ったあ??」

ひかる…??
あ、由梨の幼馴染の子と同じ名前だ…

「持ったよー！お母さん！
　行って来まあす♪」

「ひ…ひかるだ…。私と
　幼馴染の小泉ひかる…
　な…何でここにひかるがいるの??」

また一つの事件が
始まろうとしていた――――