大人オリジナル小説

Re:        警 告 、 ( No.3 )
日時: 2011/05/04 21:11
名前: りな、 ◆GTkihklvkQ



Episode 1


01




  「 小春っ! おはよ! 」
 
  「 あっ、叶野さん、おはよ。」



 あたしは、綾瀬小春。
 市立中学の3年生。
 クラスでは目立ちもしないけど
 嫌われてもいない、
 誰とでも話せる"中立"的立場だった。

 
 親友はいない。
 でも、苦痛に感じることはない。
 こうやっていつも、
 誰かしら話しかけてくれる人がいるから。



  「 ねぇ、小春。今日の家庭の班、一緒になろ? 」

  「 うん、いいよ。でも珍しいね? 叶野さんから依頼なんて。 」

  「 あたし、裁縫苦手だからさっ! 桜香と美紅と4人でいい? 」

  「 うん。誘ってくれてありがと。 」


  
 あたしは、比較的何でも出来る方。
 運動も勉強も、料理も裁縫も。
 凄く得意なものなんてないけど、
 いろいろとバランスよく出来る。 

 
 だから、その単元が苦手な人は
 よくあたしを班に混ぜてくれる。
 このおかげで、班編成に困ったことはない。


 あたし自身、クラスに苦手な人が
 いるわけでもないから。



  「 小春ちゃん! 次の移動教室一緒行こー 」

  「 あ、うん! 次って何だっけ? 」

  「 えっとね、理科理科! 」



 こんな生活も3年目に入っていた。
 だから当たり前に、
 これからもそうなんだと思っていた。