大人オリジナル小説

Re: 怖い、怖い、でも好き ( No.22 )
日時: 2011/07/30 17:40
名前: 伶香 ◆J3qVnVGrWg


その翌日に、言うことにした。
理由は、今持って行くと「あんたが持ってたものじゃないの」と言われると思ってたから。
もう、これで終わるんだ。イジメが…。


今日で、幕を閉じさせる。終わる。終わらせるんだ。
カラ、と戸を開けた。視線が此方を見る。もう、こんなの痛くもなかった。

「あーら、蒼井さん。どう?万引きできたあ?」
「…は、い…」

チークを取った。そのまま、音野に渡す。

「まあ、本当にやるなんて……。約束通り、イジメは終わらせてあげるわ」
「…光栄です…あの!…万引きの事…」
「勿論、誰にも言わないわ。このクラスの生徒だけの秘密よ…。ねーえ?」
「「「もちろんです、委員長」」」

とりまきが声をそろえる。これなら、私も安心だ…。資雄先輩も、何もなくなるから、安心して…。
いや、違う…。私のイジメが終わっても…!!

「生野さんは?!」
「は?」
「生野弥代!その子のイジメも、終わらせて!!」
「あー…勿論いいわよ。貴女が言うことですもの」
「ありがとう…委員長」

本当に、終わった。全て。
けれど、音野にいじめられた事実は許せずに、私は、学習室に行くことにした。

「来夏!」
「芽衣歌…」