大人オリジナル小説

Re: *BLACKring*〜コメたのもぉー!〜 ( No.147 )
日時: 2011/12/01 19:30
名前: 愛歌 ◆mkSlAKVcCY

〜真海目線れっつごぉぉ〜


「ちょっと、外行ってみようかな…?」

外を見て呟く。もうそろそろ冬に近付いてきた

私は病室で私服に着替えてマフラーなどをして外に出た

寒い…

寒くて静かな廊下を一人歩く。薄茶色のファー付きコートに

ピンクのマフラー。薄青のスカート。黒色のハイソックス

結局、私はあのまま気絶してしまい、目が覚めるとあの二人はいなかった。

看護師さんはずっと一緒にいてくれたようで私が起きると二人の伝言

だけを伝えて、病室を出ていってしまった

伝言の内容は…《また数日後、迎えに行きます》だった。

もうこの病院とのお別れが近付いてきていた

たまに通る人もいるけどニッコリと笑いかけてくれるだけだった

階段をカタカタと降りて正面玄関へと歩いた

正面玄関では待合室の様に、イスがたくさん並べられている

そこに座る人達は咳をしていたり、子供を抱えている人もいた

「○○さーん」と優しい声も響く

子供のはしゃぎ声とその声を止めている声も聞こえる

ウィーン…

自動ドアがゆっくりと開いて私の顔に寒い風が当たる

今は9℃、とっても寒い

目の前は普通の都会で車がたくさん通っている

私は周りを見渡し、「手袋持ってきた方が良かったかなぁ…」と

小さくつぶやいた。横断歩道を渡って、歩道を歩く

たまに、危ない自転車などが横を通ったりもした

車のエンジン音や、たくさんの人々の声。

まさに平凡な町だった

私は商店街でタイ焼きを買ってそのあと公園へ行った

【桜見公園】と書いてあって、沢山の木が公園にある

きっと、綺麗な桜が咲くんだなぁ…

そう思った。

すると…

「あれぇ…?」

今、学校の時間なのに……

私の視線の先には何処かの学校の制服を着た一人の男子だった

真っ黒のマフラーで口などがあまり見えない

手袋はしていなくてポケットに手を突っ込んでいる

同じ歳くらいで、ちょっと黒髪が不思議。見た目はカッコいいけど…

妙に怪しい笑みで、桜の木を見ている

「くく……」と笑っていて、嫌な空気が男子の周りに漂っていた。

私と男子の間は7mくらい。

近寄らない方がいいよね…

私はそう思ってゆっくりと後ろを向いて歩き出し、公園を出ようとした

私はまたチラッと男子の方を振り返ると…

「え…」

男子は銀色の輝くナイフを持っていた。

昼の太陽を美しく反射している。キラキラと…

男子はナイフを見てニヤリと笑っていた

すると、男子はこっちに気付いてニヤッと笑った

気付かれた…………!?

私の動きは止まった。怖くて足がすくんでしまった

相手は動かない私を見てこっちに向かって笑いながら歩いてきた

「……っ…!」

私は必死に息を整え、我を取り戻して足を動かした

早く逃げたい。

そう思っていた。一刻も早く逃げたい

捕まったら何があるかわからないから…!

スタスタ…

必死に冷える足を動かして逃げていく

相手はどんどんと速くなっていき近づいてきた

すると…!

『つーかまえた』

声が公園に響いた

すると、

ドン!

背中に何か強いものが当たった

「いった!」

私は衝撃にバランスを崩し私の体はドサ!と公園の床に倒れてしまった

「な、なに…?」

ゆっくりと目を開けると、私は体が凍ってしまった

「つっかまーえた…」

さっきの男子が私の上に乗っていた

ニヤリと笑っていて、私の腕はおさえつけられていた

黒色の髪の毛が揺れていて、目の色は真っ黒だった

でも、手に、まだナイフを握っていた

〔怖い〕

私の頭の中は真っ白でその文字だけが浮かんでいた

ナイフはギラギラと光っていて付き刺されそうだった

「俺の秘密…知っちゃたんだよな…??」

そう言われた。もしかして…そのナイフの事…?

私は声を出したかったけど出せなかった

かすんだ声しか出なかった。言いたい事が言えない

「あ…うう…あ…」

小さな声しか出ない…

理由は1つ…殺される…

男子は私の耳元で小さく囁いた

「俺の名前は奨菟。狂ったら止められないタイプなんだよな」

「……っ」

怖い。怖い怖い怖い。

「俺の秘密知ったやつさ…二人いたんだけど……」

私は次の言葉が予想できた

その言葉が予想できた瞬間、怖さが倍増した

言ってほしくない。絶対に言って欲しくない

男子は小さくつぶやいた


「そいつら二人とも殺しちゃったんだよ。血が綺麗だったなぁ…」


……

嫌だ!嫌だ!嫌だ!!!

このままだったら私…殺される…………!!

「い…嫌っ!嫌ぁ!嫌だぁ!!」

私は必死に暴れて反抗した。いやいやいやいやぁ!

だけど、普通年頃の男子の力にかなうはずもない。

男子はピクリとも動かず私をおさえつける。

「もしかして…殺されるとおもったか…?お前って予想が速いな」

私の眼から涙があふれ出した

「助けて…!誰か助けて!!」

私は必死に叫ぶ

助けて助けて誰か助けて

男子は笑い続ける。

すると、私の頭の中にある人の顔が浮かんできた


「眞人…………!!」


小さく叫んだ