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＊〈偽善者は悪を有する〉＊


「はぁはぁ…」

私は走りながら家へと向かっていた。

だんだんと暗くなっていき、心に不安が積もる。

さっきまでは安心を持っていたが今は不安心を持っている

どうか何もありませんように。心で小さくつぶやく。


私の予想って何でいつも当たるのかな？



「急がなきゃ！」

タッタッと走る私。

すると、右の薄暗い裏路地から変な音が聞こえた。

私はそれにふと気がつき、足を止める。

裏路地のほうを見つめると薄暗くてとても狭い怪しい場所。

私は眉をひそめて向こうに見える何かを見つめる

私はひっしに目をこらして見つめる

すると、ある何かが見えた。

その姿を見たとき、私をどんな顔をしていたのだろうか。

声が出なくなり、体も動かない。目はそこだけを絶句しながら見つめている

持っていた荷物が私の手から落ち、ドサリと音を立てて落ちる。

まだ小学生の私には無残すぎた。

私の目の前に広がっていたのは「血」だった。

人が路地の壁に血を流しながらもたれていた。

顔色は真っ白でおなかの辺りから胸ぐらいまできられているのが

ここまで見える。それほど血が出ていて無残だった

力を失っていて首がこっちに向けられている。

何もいえない私は、ただそこにたっていた。

ああ、怖い。誰かこの状況を教えて。

頭が混乱しすぎて意味がわからない。

そして私の口はゆっくりと開いた。

「あ…ああ……」

かすかにのどから出る声はかすれていて力を失っていた

そして、私の目は見開いた。


































「きゃあああああああああああ！！！！！！」










































暗い路地に、暗い道路に、静かな住宅街に


私の悲鳴が大きく響き渡った。