大人オリジナル小説
- Re: 生きていて何が悪い!!〜イメソン決定戦!〜 ( No.76 )
- 日時: 2011/10/20 18:35
- 名前: nami
↑↑(愛歌です…;)
〜続くぜ〜
『俺は……!俺は…………!!
優華の彼氏になる…!だから…真海を助けてやってくれ…!!』
小さな声を振り絞って言った
その瞬間、優華の口元が二ヤけた。
言ってしまった。言ってしまった…
俺の頭の中はぐるぐる状態で何を考えていたのかもわからなかった
けど俺はこれだけわかった
【優華の男になる。】
そう思うと胸が苦しい。息がしにくい
俺は…優華の男になるために生まれてきたのか……?そうなのか?
好きな女が苦しめられる光景を目に焼き付けるために生まれたのか…?
俺は…俺は…真海に…恋をしたのに……
最初は俺はなんにも恋もしなかった男だった
≪カッコいいのにもったいない≫
そう言われるばかりだった。
だけど、
アイツを見た瞬間、恋に落ちた。
黄色の髪の毛が風で揺れている姿を見た時だった
アイツの笑顔・しぐさ・優しさに惚れたんだ。
一生に一度の恋だと思った。のに…のに…
優華の…せいで…奪われてしまった
教室の隅っこで、傷だらけの真海が『慶介…いいのに…いいんだよ…』
と言っていたことに心を痛めた
やめろよ…やめてくれ…!そんな事言われたら…優しい言葉を言われたら…!
俺は!俺は!!
真海の事しか思えなくなるんだよ!!!
真海の顔を見ることができない。
真海…ごめんな。俺、優華の男になったらしい。
でも、心の中では、お前が一番だ
そう。世界で一番。俺は…お前が好きだから。
一生の恋の中で恋した女だから……
優華は…
『きゃは☆やったぁ〜!慶介大好きぃ〜!』
と言って抱きついてきた。
いきなり呼び捨てかよ……気持ち悪ぃ
ハハ…俺は何も生きることもできないただのクズだな
好きでもない女の男になるなんて…
好きになった女が…いとおしくなった気がした
それは…真海…。
俺が最初に恋した女。大好きだ
だからな…虐め何て受けて欲しくない
それに、俺のせいだから……
俺のせいで苦しんで欲しくない。むしろ喜んで欲しい
だけど…もう俺の目の前で笑ってくれないんだな…
だから…俺は、君を助けたい……
愛してる女だからな…………
幸せになれよ……
〜☆★〜
「はぁ……」
それでそのあと、真海へのいじめは止まったが、また俺の
目を盗んで、真海虐めを始めやがった
俺を奪ったくせに、真海を傷つける
最低最悪の女だ……優華は。
真海…ごめんな……?
俺はそう思いながら棚を見る
そこには、小さくても、ひときわ目立つものがあった。
それは…小さな手袋。
真海が編んでくれたもの。
『もう夏も終わりかけだし!寒くなるでしょ?だから…!あげる!』
あの俺の去年の誕生日にプレゼント箱を開けた後の真海の言葉
赤色の、少し小さい形で、小指のところが妙に小さい。
それに、不器用な手つきで編んだのがわかる
そこが、真海が必死に編んでくれた気持ちが伝わる
真海…ありがとな
俺は立ちあがり、棚に乗っている手袋を取って付けてみた
今は、夏の初めだから、中がムラムラと暑い
でも、外す気にはならなかった。
いっそもっと付けていたかった
真海と一緒に入れる気持ちだから…
「って、俺…超キモいじゃんwどんだけ真海loveなんだよ…」
小さく呟いて笑った
真海の喜怒哀楽の顔が浮かんでくる。
毎日、俺に笑ってたなぁ…いじめられるまで……
何かすげぇ懐かしい…
『慶介!!』『け・い・す・けぇぇ!!』『け…けいすけぇ〜><』
『慶介最高!!きゃはは!!』『け…慶介どうしたの!?』
真海……
『慶介…!ありがとね!!!』
ポタッ…
「……?」
何だ…?
何かが俺の目から出て、頬をつたっていく。
「な…みだ…?」
俺の目からは大量の涙があふれ出ていた。
真海……俺は、お前を見捨てることが嫌だ。最悪だ。
そしてなにより…お前と一緒に笑えないことが……
何より苦しく、愛おしい……