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そこへ、先生が来た。

「何やってるんですか？ 授業の時間ですよ。」

「あ、先生。実は、夢がゴミ箱ひっくりかえしちゃって。戻すの手伝ってあげてるんです。」

「そうなの。じゃあはやめに終わらせてね。」

「はい。」

(ばっかな先生。虐めに気付かないなんてね。)

みんながそう思っていた。そして、夢を散々虐めてから、席に着いた。せっかくきれいにしてもらった夢は、先生にこう告げ口した。しかも、みんなの前で。

「せんせぇ〜！ 紗紀たんたちぃ〜夢を虐めたんだよぉ。『死ね』とか言ってぇ〜」

「本当ですか？ 宮間さん」

「ちがいます！ 私は、『詩ね』って言ったんです。詩です！ 詩！ 私、死ねとか言ったことありません……」

紗紀の目は、涙が浮かんでいた。先生はそれに同情して、

「聞き間違いだったみたいですね。」

と言ってくれた。さらに、夢に注意まで。

「それに山形さんはメイクをしてこないこと。そんな服だと動きにくいですし、もっと軽装にするように。分かりましたか？」

「はぁい」

(これで、先生は味方につけられたわ。あははっ次が楽しみ。)

紗紀は、心の中で笑っていた。

☆第１話 終わり☆