大人オリジナル小説

Re: Re:愛してる ( No.71 )
日時: 2012/07/17 14:41
名前: おかゆ



「なんで、瑠璃、だよね・・?」
「・・・っ、」
「あっ・・待って、瑠璃!!」

その場にいるのが嫌になって逃げようとしたら理紗に走って止められた。


「瑠璃、瑠璃。なんで逃げるの?」


そこにいた理紗は。


中学校の頃とは別人で、

とっても綺麗になっていた。


「・・・理紗・・変わったね」

やっと出てきたのはそんな言葉で。

「瑠璃こそ・・というより、学校じゃないの?今日」
「いろいろあって・・理紗のところも早いような気がするけど・・」
「今日は早く学校が終わる日なの」


ここまで話してホッとする。


よかった、普通に話せてる。


「ねぇ、もし時間があったらちょっと話さない?久しぶりに瑠璃と話したいんだ」


そういって理紗は笑うんだ。

あの、綺麗な。あのときの。何も知らなかった。理紗の、笑顔――・・、


「・・・・あ・・」

どうしよう。


また、思い出してしまう。


つらかったのは理紗なのに。



なぜか今すごく気持ちが悪くて、



吐き出しそうで。



あのときを、いじめの瞬間を思い出してしまって。


なんで、



今ここにいる理紗は笑顔なのに。



私の感情はぐるぐると・・・・・・






「・・・・っ」

「瑠璃・・?どうし、」

「いやっ・・・・!!!!」

「え・・?」



つい理紗の手を振り払ってしまった。

「・・あ・・・ごめ、」


震えが止まらない。

あぁ、なんで今。



「瑠璃・・、」

違う、違うの、理紗。


そんな悲しそうな笑顔にならないで。


悪いのは私だから。




「・・・・うん、わかった・・ごめんね」


だから。




謝らないで。




「急にビックリしちゃったよね、ごめん・・でもね、もう一回瑠璃と話しがしたいの」


――・・そんなの、私だって同じだ。

「――・・また、あえる?」


――・・うん。会いに行く。


「すぐ?」


――・・本当は明日にでもすぐに行きたいんだ。

行きたいんだけど――・・、



「じゃぁ、待ってるから・・・・ごめんね」


理紗は子供をあやすように私を抱き寄せた。
私が何もしゃべらなくても理紗が私の言いたいことをわかったように、私も理紗の言いたいことはなんとなく分かった。



・・・・足が動かない。



「・・・・・(理紗、私は弱いんだ)」







高校生になった今でも。