大人オリジナル小説
- Re: Re:愛してる ( No.94 )
- 日時: 2012/10/19 23:53
- 名前: おかゆ
次の日。
相変わらず誰とも話さず、交流をもたず。
見事に孤立した私はずっと携帯をいじっていた。
「おはよ!!るっ―――・・」
いつものように伊藤が学校に来て、私に挨拶をする。
でも今日はいつもと違う。
「るっ・・・る・・・・市川・・・」
少し待つと名前の変わりに聞こえてきたのは私の苗字。
小さな声で『市川』と呼ぶ。
「・・・・おはよ、伊藤翔クン?」
わざとらしく名前を大きく呼んでみる。
「・・・、お前・・なぁっ・・・」
「なんで名前で呼ぼうとするの」
昨日も聞いた。だけど信じれなくてもう一度聞いてみる。
「何度も言わせんなよ。お前と仲よ――」
「おーい伊藤!!借りてた漫画返すわ」
「あっ、おう」
そして伊藤がほかの友達のほうへ行く。
「・・・・・・、」
友達になりたいねぇ・・・
またいつ裏切られるか解らない恐怖がどんどんと膨れ上がっていく。
もう、いい加減やめなくちゃ。
人を疑いたくないのに。
伊藤はいい人、なのに。
また依存したら
突然の別れがとても悲しくなってしまう。
「・・・・・ふぅ」
小さくため息をつき、私は携帯をしまう。
(もうじきチャイムがなっちゃうな、)
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