大人オリジナル小説

Re: 私って、生きてる意味、あるのかな。 ( No.3 )
日時: 2012/03/20 17:47
名前: 香月

No.3 「愛して。」



 …なんか。私って、バカみたい?

 なんで、まだ生きてんの?バカじゃん?辛いんなら、死んじゃえばいいのにさ。

 分かるよ、そんぐらい。分かってる。…つもりだよ。

 死ねば楽になれる。それは、不変の真理で、私の永遠の憧れで。

 私を誘い続けるの。

 おいで、おいで。ここはいいよ、サイコーだよ。

 いいな、いいな。そこに行きたい、そこで生きたい。



 …でも。




 「…でも、何?何だって言うの?」

 自問する。
 ああ、バカみたい。こんなこと考えても、どうにもならない。

 それは、分かってるのになー。

 私は、自分の首に手をかけた。力を入れる。

 「…死ねないんでしょ?」

 自分の声が、ぼんやり響く。



 お父さん。

 最近、私の部屋に来ないね?前…少し前までは、毎日来てくれてたのに。

 どうかしたの?どうして?私、何かしちゃった?

 …私のこと、嫌いになった?

 私、すべての味方を失ったの?


 …そうか。とうとう、本当のひとりぼっち。

 まあ、いいや。あの二人…『お母さん』と『弟』は、まだお父さんが私を愛してると思っているみたいだし。
 
 お父さんがいる間は安全だ、って思えば。

 そうやって、お父さんを愛す価値を見つければ。

 私はまだ、何とか生きられる。

 息をして、食して、心臓を動かせる。



 それだけかい?それは、『生きている』といえるのかい?

 いや、そんなこと言わないで。

 辛いなら、いつでもおいで?待っているよ、君を。

 …そんなに優しくしないで。
 すがりたくなっちゃうよ、あなたに…『死』に。

 



 ああ、愛が欲しい。誰か、ください。

 こんなにも歪んだ私を、誰か愛して。