「もしもし?僕だけど」麗華がいなくなった部屋に、洸大の声が響いた。『あら、この声は…』「洸大」『きゃっ洸大!?久しぶりじゃなぁい//』昔と変わらずハスキーな声に、洸大は顔を綻ばせる。まるで、地獄に一輪の薔薇が咲いたような笑みだった。「悪いんだけど…君に頼みたい事があるんだ」『水臭いわよぉ、洸大。アタシとあなたの仲でしょう?』"何でも、頼んで"そう言外に告げられた洸大は、嬉しそうに頷いた。「実は…」