大人オリジナル小説

Re: お嬢様に虐められて虐めましょう。【自分投票】 ( No.170 )
日時: 2013/05/26 20:00
名前: 黒猫ミシェル

麗華の机に影がさした。
日の光を浴びていた麗華は、不快げに眉を顰める。

「邪魔ですわ。そこをお退きになって」

「嫌」

「…誰に口答えしているか分かっていて?」

「知らないね」

麗華が不機嫌そうに周りを見渡せば、焦った顔の者が多数。
その原因の生徒は、椅子に座った麗華を上から見下ろしていた。

「あんたさ、一体何様のつもり?好い加減腹がたつんだけど」

「…何故かしら?」

「うちらが掃除してんのに、何であんたは座ってんの?」

「いけなくて?」

疑問を疑問で返す麗華に、その生徒…安田沙耶は青筋を浮かべた。
周りの静止する声も聞かずに麗華に詰め寄る。

「一回や二回ならまだしも、これで何回目?与えられた仕事はちゃんとやってよ。マジ迷惑何だけど」

「庶民の生活を真似するこの授業、わたくしには関係ありませんわ」

「はぁ?関係あるなしじゃないでしょ!?」

身勝手な麗華のセリフに沙耶は眉を釣り上げる。

「貴女…確か特待生でここに入れた庶民の方…?」

「そうだけど?」

「貴女が頭が良いのは分かりましたわ」

「今と何の関係があるの?」

質問を無視し、麗華は嘲った。

「庶民ですものね。わたくしを知らない事、今回は見逃してあげるわ。けれど今度わたくしの言う事に逆らい、わたくしに文句をつける様な事があれば…ここに来た事、後悔させますわよ」

「なっ」

「わたくしには貴女一人消す事ぐらい簡単何ですの。庶民には分からないでしょうけど。この学校でわたくしに逆らう何て馬鹿…いませんわ」

言い切った麗華を見て、沙耶は怯えなかった。
呟かれたのは謝罪の言葉ではなく…

「…あんたって、可哀想だね」

麗華が、産まれて始めて言われた言葉だった。