大人オリジナル小説

Re: お嬢様に虐められて虐めましょう。 ( No.4 )
日時: 2012/04/11 21:50
名前: 黒猫ミシェル

「流石麗華様ですわ!あんな難しい問題でしたのに//」

「ほんとうに!流石は月城家の方だと思いましたわ!」

数学の時間が終わると、クラスの皆が麗華様の方へ行く。
褒め称える為、媚びへつらう為、家柄を知ってもらう為に。

「私、涼木家のものなんです!」

「わ、私は國枝です!」

「「以後お見知りおき下さいませっ!」」

それを麗華様は冷たく、優しく見下ろす。
自分に不愉快な作り笑いを浮かべている者に、揉みてをしている者に。
自分の・・・家柄や後にある権力しか見ていない、愚かなクラスメイトを。

「麗華さん、滉大様がお呼びですわぁ」

「あら、滉大様が?」

「そうなんですよぉ。滉大様が、いらして欲しいそうですわぁ」

この聖皇興学院で麗華の事を、『様』ではなく『さん』付け出来る者は限
られている。その限られた者の一人、吹鳴清花。この聖皇興学院では、五
本指に入る吹鳴家の者である。

「滉大様、一体何のご用事なのかしら?」

「麗華さん、いらっしゃいましたわよぉ」

清花の言葉が終わったと同時に、低く落ちついた声が響いた。
麗華の幼なじみであり、麗華の生まれながらの婚約者である。
麗華の次に権力のある家柄、赤月家の跡取り息子と言う肩書きの持ち主。

「麗華ちゃん、遅いよ」

「あら、ごめんあそばせ」

「全然悪く思ってないでしょ」

この二人のやりとりを、周りは頬を染めながら見ていた。
それを、麗華は、不愉快そうに顔を顰め、叱り飛ばした。
麗華ほどではないが、かなりのお嬢様、お坊ちゃんたちに。

「不愉快ですわ!何をわたくし達に見惚れておりますの!?」

「麗華ちゃん・・・」

「誰の許しを得たんですの!?お父様!?わたくし!?言いなさい!!!」

「お、落ち着いて、ね?」

「滉大様、少し黙っていて下さる?五月蝿いですわ」

その時滉大様の顔が歪んだのを、私は見ていた。
麗華様も吹鳴様も誰も気づいていないけれど・・・・・。

「気分を害しましたわ。彼方たち、『うさぎ』を連れて来なさい」

「え・・・あ、でも・・・・・・」

「わたくしが連れて来なさいと、言ったのですわ」

「あ、はい、今すぐに・・・」

「もたもたしていると、次の『うさぎ』を、彼方たちにしますわよ!?」

その一言で、周りにいたのは全員走って散っていった。
今月の『うさぎ』・・・・桃華田由愛を麗華様の前に引きづり出す為に。