大人オリジナル小説
- Re: いじめ ―消えない悪― ( No.1 )
- 日時: 2012/04/09 10:44
- 名前: ★Choco★ ◆aZ9NbRGmbA
- 参照: http://www.youtube.com/watch?v=Lce8mwC09nI&feature=related
第一話 「裏切り」
朝になったら友達と一緒に登校。
昼になったら売店でパンを購入。
放課後は寄り道をして好きなものを友達とお揃いで買う。
私の日常には何も問題は無い。
だけど周りで苦しんでいる人は中に居る。
「キャアッやめて!髪、髪がぁぁぁぁ!!」
同じクラスの美菜さんが虐められているということを。
「うっせ!静かにしろ!」
同じクラスの紗茄さんが美菜さんの髪を切ろうとしている。
助けたい、助けたい。
だけど助ける勇気がない。
当たり前のように、皆は知らん顔をする。
私はいつもこの光景を見る。
「お前らっ何しているんだ!!」
教頭先生。
いつも教頭先生が紗茄さんの行為を注意をする。
だけど紗茄さんは言うことを聞かない。
「チッ」
紗茄さんは舌打ちをして逃げる。
早く、虐めを無くしてほしい。
そしてみんなが普通に過ごせるように。
----放課後----
「理亜!今日も寄ってかない?新しくできたパフェに!」
この子は佐々木 あい。
私の心友。
今日は、おばあちゃんの見舞いに行かないといけないから
あいの誘いにはいけない。
「ゴメンね!今日用事あるから・・・また今度にしてくれる?」
「そっか〜だったら明日行ける!」
「もっちろん!」
私は笑顔で教室を出た。
明日もハッピー。
そう思っていた。
だが、私の知らない間
裏ではこんなことをしていたのだ____________
*
「ねぇあい」
あいは、紗茄に呼ばれた。
「ん?何?」
あいは笑顔で返事をする。
「ねぇ次は理亜を虐めない?」
あいはびっくりした顔だった。
心友を虐めるなんて
そんなのできっこなかった。
「なんで?」
焦りながら紗茄に聞く。
紗茄はニヤニヤする。
「だって、あいの誘いを断るって最低じゃん!
用事って嘘かもしれないし」
紗茄は理亜を疑う。
あいはそう思わない。
だって理亜の用事はしっている。
おばあちゃんのお見舞い。
一回だけ断られるぐらいで虐めるなんて
めっそうもない。
私はふりしぼって断った。
「私・・・いいや!心友を虐めるなんてできないし・・・」
紗茄の表情は変わった。
「ふーん・・・じゃあ、あいを虐めようかしら・・・」
わ、私!?
虐められることを想像しただけで震える。
美菜さんみたいに酷く虐められると想像しただけで。
「い、いや!!!」
私は怒鳴った。
紗茄はイスから立った。
「・・・なら、理亜でいいかしら?」
・・・理亜。
私が虐められるのは嫌。
・・・だから・・・
「・・・分かった。」
私は心友を裏切った。
自分が虐められなければ良い。
私は心の中でそう思った。
----続く----