大人オリジナル小説
- Re: ヤクブツGirl* ( No.4 )
- 日時: 2012/08/04 18:04
- 名前: 菜々希 奈菜 ◆mkSlAKVcCY
#3
屋上の扉を開けるとそこには自由が広がっている。
青くてきれいな真っ青な空。暖かい空気。
でも私にはあまりいい空には見えない。
「当たり前か……」
そういってフェンスの上に座る。
カシャンと軽い音が鳴る。
薬物販売という犯罪身分にたつ12歳。
何がきっかけなのかあまり覚えていない。
これが学校中に広まったら大変なことになる。
当たり前の日常になっているのにやっぱり、何か重い。
けど、学校に知られていないのになぜ嫌がられているか。
私が嫌がられている理由は簡単だ。
『目の色が変』
みんなは黒やこげ茶なのに、私だけ青色。
もちろん私は日本生まれ。父も母も日本人。
明らかにおかしい。そんな風な差別が生まれ、今はこれ。
確かにおかしいとは自分でも思う。
なぜこんな色なのかでもわからない。
「はぁ……」
ため息をつくと、後ろを強く押された。
ドン!強い力。
「うぁ……!」
な……!?
ガシャン!
フェンスから外れる音が強く屋上に響く。
私はフェンスから落ち、屋上の下に落ちそうになった。
「う……」
ぎりぎりとフェンスに力が入る。
私はかたっぽの手でフェンスの一番上をつかみ、こらえていた。
下を見ると遠く見える地面。足がぶらぶらとゆれていた。
ギシギシと力を入れている手がなく。
誰が押した……!!
「う、く……」
力に結構自信はあるが限界かもしれない。
どこかから
「女の子がフェンスにぶら下がっているぞ!」と声があがる
ズリ! フェンスから手がすべる。
ヤバイ……!
「んぅ……!うぁ……!!」
必死にもうかたっぽのてを伸ばす。
ここで死んだら一登に迷惑をかける……!!
もうかたっぽのてがフェンスに触れたときだった。
ズガ。
つかまっている手が滑った。
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