大人オリジナル小説

Re: いじめっ子といじめられっ子と傍観者と偽善者 ( No.12 )
日時: 2012/10/21 03:15
名前: はこりんご

私を火の中にいれようと加奈は私の背中をけった。
よろけた私は火の中に入りそうになった。
だが、なんとか無事だった。

目の前で燃える写真は、昔の宝物。

今はもう、どうでもいい。

お父さんもお母さんも、栗香も加奈も。どうでもいい。

「栗香!さすがにまずいよ!」

とりまきが止める。

そして、チャイムがなった。

しかし、先生は来なかった。
そのかわり、知らない男の人が入ってきた。

その人は私を見て顔を真っ青にした。

「どうした杉沢!何があった!?」

どうやら、新しい先生のようだ。

あの先生はどうしたんだろう。
私があんなこと言ったから教師をやめたのだろうか?
それともたんなる休みだろうか?

先生も普通は驚くような光景だった。
髪の毛は切られ、教室でカバンが燃やされているんだ。
普通は驚く。
でも、それなら前の先生は普通じゃなかったのだろうか?

先生は無言でとにかく火を消した。

「誰がやった?」

みんな何も答えなかった。

しかし、数人がとっさに栗香を見てしまった。

「赤石がやったのか?」

栗香は自分はやっていないと主張した。

そんな時、加奈が手をあげたて言った。

「私がやりました。」

その瞬間、時間が止まったように思えた。

加奈は無表情のまま無言で教室を出て行った。

先生は加奈を追いかけ、私はたちつくす。

そこで栗香はわらってこう言った。

「加奈がいてよかった。
 あの先生、熱血すぎるから。
 みんな、加奈が主犯だった。ってことにしてね♪
 まぁ。裏切り者はいないと思うけど‥‥‥‥‥‥
 だって。裏切ったら、
 ターゲット変更しないと♪」

栗香はそう言って、クラスメイトをおどした。

そして自分の席に座ると小説を読みだした。

クラスメイトはとまどいながらも席に座る。

私は水筒をゴミ箱から出して、
ちらばった私の髪の毛をほうきでキレイに掃除した。