大人オリジナル小説
- Re: 椅子取りゲーム ( No.24 )
- 日時: 2012/12/18 19:51
- 名前: 小説馬子 ◆MiJ.aMrglc
「それでは、2、3年合同体育の授業は組体操の練習をします。
まず、男子は小ピラミッド。女子は中ピラミッドの配置に着いて。」
今日の放課後は2、3年合同の組体操練習だ。
「それでは笛の合図にあわせて組み立ててって!
ピッ!」
おれの前で亮太は四つん這いになる。
「ピッ」
俺は亮太と隣のヤツに乗る。
くそ、亮太のやつ猫背にしやがってバランスわりぃぞ。
「ピッ」
上に誰かが乗る感触がする。まだ軽い。
「亮太、猫背どうにかしろ!」
「ピッ」
さらに重みが乗る。
「す、すまん」
背中がまっすぐになって少し安定した。
「ピッ」
あと何人乗るんだ?
亮太が辛そうだ。
「ピッ」
わぁーっと歓声が上がる。俺が顔を上げると、女子の中ピラミッドが完成していた。
俺の学校は女子の方が男子より少ないから、女子の中ピラミッドは男子の小ピラミッドと同じ大きさだ。
つまり、男子もこれで完成なんだろう。
「うわっ、わ……」
「きゃーっ」
男子の慌てた声と女子の悲鳴が重なる。
どさっ
てっぺんのはずの健介が目の前に倒れていた。
つまるところ、落下事故だ。
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