大人オリジナル小説

Re: 椅子取りゲーム(放置してたのに1400超、急ぎます……) ( No.65 )
日時: 2013/04/26 07:40
名前: 小説馬子 ◆MiJ.aMrglc

「お帰りなさい、光」

玄関から二階にある自分の部屋に直行しようとしたら、母さんに捕まった。

「そろそろこの前の試験返ってきたんじゃない?」

そうだけど、そうだけど。母さんには見せれない……

「返事したら、どうなの?その反応は返ってきたのね。見せて」

母さんが手を差し伸べてくる。テストを見せろってことだ。

いらいらしてきた、何であんたに成績をいちいち教えなきゃいけないの?

あたしの成績はあたしの努力次第なのに!!

「あたしの成績が上がろうが下がろうが、あたしの勝手でしょ!!」

あたしは一度後退りして、駆け出して強行突破しようとした。

「待ちなさい!!」

痛っ!!
肩を思いっきり捕まれた。
そしてそのまま一気に後ろに引いて、あたしは転ばされた。

母さんの顔が憤怒にまみれている。また始まるのか……

手から鞄が離れる。

だめ!!
あの赤い紙を見せちゃ……

転んだ時に頭を少し打ったのか、天井がぐるぐる回って見える。

気持ち悪い、呼吸が苦しくなってく……
肺に淀んだ空気がたまってるみたい。視界もチカチカしてきた。

「また、こんな点数とって。何やってんの?」

ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。

言いたいのに、呼吸が苦しくて何も言えない。

「何とか言いなさいよ。頭が悪い劣等生は家(うち)の子じゃないから、今日はご飯抜きね」

ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。

「ーー」

母さん、何言ってるの?

頭が悪くてごめんなさい。だから、どうかあたしの心を殺さないで……

母さんが寝転んだままのあたしを何度も何度も蹴った。前もそこ蹴ったよね、痣がすごく痛いんだ。

「ーー」

母さん、ごめんなさい。
もう、苦しくて何も考えられない。

誰か、この家の体罰と執拗な嫌がらせを止めてください。