大人オリジナル小説

Re: 死んでもいいかい? ( No.12 )
日時: 2012/11/24 16:01
名前: カナリア ◆StaIqxr34U

学校が終わり、1人で電車に乗り、帰る。真希とは家の方向が反対なのだ。
家からだいぶ遠い高校を選んだのを後悔はしていない。しかし、1人で帰っていると、よけいなことまで考えてしまうのだ。

「ねぇ、あの子キモくない?」

「あいつマジでウザイ」

電車に乗っている女子がそんなことを言うたびに、自分のことだと思い込んでしまう。きっと私のことではないと必死に心の中でそう言うが、電車に乗っている女子たちの陰口は増える一方で、昔のことを思い出してしまう。
自分の住んでいる町の駅につくと、私は何かから逃げるように電車を出た。走って家までむかう。

「ただいま!」

思いっきり家のドアを開けるとお母さんがテレビを見ていた。私は呼吸をととのえて、リビングに入っていった。

「おかえり梨乃」

「ただいま」

再びただいまと言ったあとは、2階の自分の部屋へ少し早足でむかった。
私の部屋のカーテンをバッと開けると、少しほこりが舞ったが、同時にきれいな夕日が視界に入った。
私はかばんを机の横に置くと、ベットに転がった。机の上に見えたのはカッター。
おさえきれない思いをダメだ、ダメだ。と必死に止めるが、止めきれるはずがなかった。
カッターを手に持つと、そのカッターは私の手首に傷を付けた。きれいな赤色の血と、後悔。
真希のことを考えるたびに、血が流れている左手首が痛む。
夕日が沈んでしまい。私の部屋は真っ暗になったが、私はそのまま、カッターをにぎっていた。