大人オリジナル小説

死んでもいいかい? 【いじめ】 ( No.3 )
日時: 2012/11/22 20:17
名前: カナリア ◆StaIqxr34U

私が1年3組の教室に入ると、さっきまでにぎやかだった教室が静かになってしまった。私は自分の机を探したが、見つかることはなかった。さっきまで私の机があった場所には私のかばんが乱暴におかれていた。

「あんたに机は必要ねーし」

ある女子がそう言うと同時に、クラスメイト全員が私に暴言をはく。私はおいてあるかばんを持って教室を逃げるように出た。冬用の制服に着替えたが、まだ風が冷たく、寒かった。ふるえが止まらなかったが、何もなかったようにただ歩いた。まだ授業があるが、もう耐えれそうにない。
学校からの帰り道、近所の人に冷たい目で見られたが、ただ歩いた。

「ただいま」

そう言いながら家に入るが、家には誰もいなかった。母は私が小さい頃に亡くなり、父は仕事だ。
テレビをつけると、ちょうどお昼のニュースをやっていた。ニュースキャスターはにこやかに今日あったというお祭りの話をしている。私はニュースを見ながらお弁当を食べた。叶恵のせいでお弁当もまだ食べていないのだ。

「臨時ニュースです」

テレビからのその声に画面を見るが、私にとってはどうでもいいようなニュースだった。はっきり言うと、どのニュースもどうでもいいが、バラエティー番組よりはましだと思う。バラエティーでやっていることなど、半分はいじめと同じようなものじゃないか。と思いながらも自分が作ったお弁当を食べていた。
私以外誰もいない家にはテレビの音だけが響いた。少し耳障りだったが、私はそのままニュースを見た。