大人オリジナル小説

死んでもいいかい? 【いじめ】 ( No.5 )
日時: 2012/11/22 20:18
名前: カナリア ◆StaIqxr34U

学校につくと、いつもと同じように今日を過ごした。いつもと同じく、叶恵たちにいじめられた。「死ね」と何度も言われたが、毎日のことで、傷つくこともなかった。と思いたいところだが、何回繰り返しても傷ついてしまう。
授業が終わり、昼休憩のはじまりを告げるチャイムと同時に私にはまた地獄がはじまる。再びチャイムがなると同時に、いったん地獄が終わる。あくまでも一時的に。放課後のチャイムでまた地獄がはじまるのだ。今日のいじめが終わる頃には、空は少し暗くなっていた。赤い夕焼けはすでにどこかへ消えてしまっていた。私には今の空みたいに暗い色がぴったりなのだろうか。
帰り道は1人だったが、ずっと泣いていた。もう死んでしまいたいとおもうほど辛かった。誰かに助けてほしいというのが私の本心なのだろう。しかし、大人はいじめから目をそむける。今日の新聞だってそうだ。いじめの記事は小さかった。

「もういやだ」

いつのまにかそんなことを言っていた。誰もいないひとりぼっちの帰り道で、弱音を吐いて、誰かの前では平気なふり。もうバカみたいになってきた。いろんな感情がまざり、考えに考えた結果が、結局、死にたいだった。
真っ暗になってしまった空を見ると、星が輝いていたが、私はそんな星さえも壊してしまいたかった。