大人オリジナル小説
- Re: いじめられて〜お嬢様、だったのに〜【コメ大歓迎!!!】 ( No.6 )
- 日時: 2013/01/11 22:48
- 名前: 如月うさ
第四話 放課後が騒がしい
「んで、何で残るの?」
「えー、ヒマだから」
「何、その理由、ウケる!」
実は違うんだけどね。
「てか、希は何時ぐらいに来る?」
「あと20分はかかるって…寂しいね」
うん、寂しいね。
いじめるターゲットがいないのは、寂しいね。
みんな、表面上で仲良くしてるんだね。
私だって、そのうちの一人だけど。
「というか、先月のテストどうだった?」
「え、どのテスト?」
「地理」
「80点だよ…」
何も残念がることないのに。
頭がいい紗雪にとっては、それも残念なのかな。
「いいな…私、60点だよ、マジで頭悪い!」
この人たちとは、本音で語り合えて、楽。
あぁ…希が来るまであと5分だね。
私は、荷物を置きに自分の机に行く。
カタン
音がして、鉛筆削りの中身が落ちる。
「あっ!紗里亜、ドジだ〜!」
「ドジで悪かったね!掃除は一人でやったらいいんでしょ、ハイ」
これは、作戦。
このゴミが…。
役立つんだよね。
今日がゴミの日じゃなくて、良かった。
「ごめ〜ん!遅れちゃったぁ…きゃぁあああっ!」
木くずを踏んで、滑って転んで、木くずの中にダイビング。
そんな馬鹿なことをやったのは、希だよ、もちろん。
「…あんた、最低だね」
「紗里亜、根性悪かったんだ」
「のんちゃん、大丈夫!?」
「かわいそう…紗里亜、ひどいよ!」
…え?
希、こんなにかばってもらえる友達がいるの?
私の味方はどこにいるの?
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