大人オリジナル小説
- Re: ごめんね、なんて(仮題名) ( No.1 )
- 日時: 2013/01/14 21:55
- 名前: 兎咲
prolog」
「今までごめん」
涙ぐんだ少女をまっすぐ見つめる。
そのあと、その少女はスッと頭を下げた。
私は変わらず無表情でその少女を見つめ続ける。
その涙は本物かそれとも、“ニセモノ”か。
ずっとその状態で固まっている少女。
私はフッと笑うと、その少女へと言葉を投げた。
「ねぇ、それ本気じゃないよね」
その声は私の声とは思えないくらい冷たく、重かった。
すると、そっと体を起こして少女はこちらを見つめた。
その少女のさっきの涙はどこへやら、乾いている。
“あの”お馴染みの冷たい笑みを浮かべると、あははっと笑った。
「ばぁ〜れたぁ?あははっ! だってあったりまえじゃん。
あんたみたいなやつに何で“ごめん”なんて言わないといけなーいの?」
ごめんね、なんて
嘘の言葉をつらつらと並べ、
何が面白いのか腹を抱えて笑っている。
感情なんてとうの昔に死んでいるさ。
(((ごめんね、なんてさ)))
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