大人オリジナル小説

Re: シニタイ ( No.3 )
日時: 2013/08/31 08:09
名前: ミム

二話


泥だらけの服を着ながら私は家に向かった。


「ただいまー」

「おかえり。」


泥だらけの服に気付いたのか、お母さんはタオルを持ってきた。


「利奈、ここで泥を落として。」


お母さんは何も聞いてくれない。

でもいいんだ。
言いたくても口が言ってくれないの。

恥ずかしい、自分のプライド、心配させたくない―――
それが私を許してくれない。


「利奈、今日何がいい晩ご飯?」

「んーと…カレーがいい。」

「なら、お母さん買い物に行ってくるね!」

「いってらっしゃい。」


―――ガシャン


ドアがしまる音とともに私の感情は途切れた。

本当はね聞いてほしいんだよ。
「どうしたの?」って…
どうして聞いてくれないの?

だれでもいいから私を心配して…


二話 完