大人オリジナル小説
- Re: シニタイ ( No.4 )
- 日時: 2013/08/31 08:13
- 名前: ミム
三話
―――次の日
「お前きめぇだよ!」
「消えろ。」
いつもと変わらない光景だ。
別にこれが普通。
「ッ――――!」
トイレの中でリストカットをしていた私はもう痛みなど少ししか感じなかった。
むしろ心地がいい。
いいよね…
ポケットにくらい、私の居場所があっても。
「お前何調子乗ってんだよ!」
ドアの向こうから怒鳴り声が聞こえた。
私をいつもいじめているグループだろう。
「羽田から今度お前にターゲット変えるけど、それが嫌なら羽田をかばうのはやめたら〜」
私からターゲットを変える…?
「別にいいわ。勝手にすれば。」
「何よっ!覚えとけよっ!」
私を庇ってくれた。
そんな人この学校に居ないのに一体誰何だろう。
―――ガチャ
ドアをそっと開けてみるとそこにはもう誰もいなかった。
私を助けてくれた人の顔くらい見たかったなぁ。
「うぁぁぁぁぁぁぁ――――」
私はその日いっぱい泣いた。
それはターゲットから外れて嬉しかったとかじゃなくてもっと他の理由で。
三話 完
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