大人オリジナル小説
- Re: シニタイ ( No.7 )
- 日時: 2013/08/31 08:25
- 名前: ミム
四話
現実はいつも悲惨でまるで地獄だった。
泣き終えた私は真っ赤に目が腫れていた。
初めて私をかばってくれた人。
「いったい何を思ってかばってくれたのですか?」
思わず問いかけてみたくなった。
家に変えると轢きっぱなしの布団に私は雑に転がった。
「はぁ」
家には誰もいない。
この時間は私にとってまぎれもない平和だ。
目を瞑ってみるとそこにはクラスの皆と笑っている私がいた。
どんな話をしているんだろう?
「昨日の晩御飯何だった?」
「好きな子だれ?」
とか、そんなこと話してるのかな?
わからない。
私にはわからない。
友達と何を話せばいいのか―――
「羽田ってうざいよね。」
「死ねばいいのにあんな奴。」
「消えろ」
「死ね」
「やめてぇぇぇぇーーーー!!!」
いつの間にか私は叫んでいた。
家に帰っても私は悪口を言われるの…?
「はぁ……はぁッ―――」
呼吸が荒くなる。
このまま呼吸が止まってしまえばいいのに。
このまま世界の皆が死んじゃえばいいのに。
死ね死ね、皆死ね。
――――「ただいまー!」
お母さんが帰ってきた。
演じるんだ。
優しくて、良い子で親から好かれる子供を…
「おかえり、お母さん!」
四話 完
PR