大人オリジナル小説

Re: 学級崩壊【アンケート募集中!】 ( No.120 )
日時: 2013/06/22 16:03
名前: 哀歌 ◆dcuKuYSfmk

29話 翌日

翌日。
私達は5時に家を出た。
「ルカの家ってこっちだっけ?」
「ああ。つーかお前、どうやって俺の家調べたんだよ?」
「気にしない気にしない!!」
復讐のために調べたのは……ルカには言わない。いや、言えない。
この幸せが壊れてしまいそうで、怖いから。

「着いたぁー!!」
ルカの家は、すごく広かった。
「お帰りなさいませ、ルカ様」
キレイな女性が、ルカに頭を下げる。
「ただいま」
ルカは、笑顔を浮かべた。
うん、目が笑ってないよ?
思い出した。
ルカはお金持ちだったんだね。忘れてたわ。
荒川財閥とかいったっけ……

「ルカ様、こちらのお嬢様は?」
「佐々木綾乃。俺の恋人」
「あらあら!! 素敵なお嬢様ですこと!!」
彼女は、素敵な笑顔を浮かべる。
「初めまして、佐々木綾乃です。ルカ……さんにはいつもお世話になっております」
私は、笑顔を作った。
最近、作り笑いが得意になってきたのよね。
「初めまして、椿 愛《ツバキアイ》です。ルカ様の教育係をさせて頂いております」
「素敵なお名前ですね。よろしくお願いします、椿さん」
世間話を始める。
椿さんはとても素敵な女性だった。

「あら、ルカさん!!」
栗色の髪の女性が、ルカに声をかける。
「おかえりなさい、お母様」
「おかえりなさいませ、奥様」
「……あら、こちらの方は?」
女性ーールカの「お母様」は、私を睨む。怖い!!
「初めまして。佐々木綾乃と申します。ルカさんとお付き合いさせて頂いています」
私は、にっこりと微笑んだ。
「まぁ……素敵なお嬢様ですこと」
彼女の言葉には、棘が刺さっているような気がした。
「私(ワタクシ)は荒川優香《アラカワユウカ》。ルカの母です」
「あら、お母様でしたか。あまりにもお若いのでお姉様かと」
私は微笑んだ。
「あら……私なんかおばさんよ」
「いえ、そんなことありませんわ。とても若々しくて美しいです」
「そんなことないわよ〜。私なんてしわが増えて来ちゃって……」
優香さんは、ほら、と豊麗線を見せる。
「少しじゃないですか!! まだまだ綺麗ですよ!!」
私は首を振る。
女って誰でも女優になれるのね。