15歳以上向け小説投稿サイト「大人小説☆カキコ」。超本格派から秘め事・過激な小説まで！

32話　パーティ・前編

「……変だよ、何か」
「ああ、変だな」
学校は、物音１つしなかった。
まるで、誰も居ないかのように。
「休みとか？」
「休みだったら校門閉じてるだろ」
「あ、確かに」
他愛もない話をしながら教室へ入った。
すると、耳をふさぎたくなるような音が、耳に入ってきた。
「綾乃っ!!」
ルカの声がして、抱きしめられる。
「ルカ……ｯ」
私もルカにしがみつくと、はじけるような笑い声が聞こえた。
「綾乃、クラッカーの音に驚くなんて……まだまだ子供ですわね」
「奏!?　……子供だし!!」
奏は優雅に脚を組み替える。
「リア充死ね!!」
悲痛に満ちた叫び声を上げたのは、渡辺。
「お前なら彼女の1人や2人出来るだろうが」
ルカが吐き捨てるように言うと、渡辺は叫ぶ。
「俺も佐々木狙ってたのに……」
「あんたなんかには死んでもなびかないわ」
私は渡辺を鼻で笑う。
「お熱いねぇ!!」
「昴お姉ちゃん、何飲んでるの？　未成年者の飲酒は犯罪だよ。しかもここ、学校だし!!」
昴お姉ちゃん、１つ言わせて欲しい。
ワインはまだ早いよ!!

「……で、これは何だ？」
ルカが首を傾げる。
「よくぞ聞いてくれました!!　これは……」
昴お姉ちゃんが笑顔で言う。


「綾乃＆雪乃の誕生日パーティなのです!!」



「……私の誕生日はとっくに過ぎましたが」
「少し遅れた誕生日パーティなのです!!」
必死で言い直す昴お姉ちゃん。

まずつっこませてくれ。





学校はどうした。