大人オリジナル小説

Re: 【感謝】学級崩壊【参照900突破!!】 ( No.188 )
日時: 2013/07/29 13:44
名前: 哀歌 ◆dcuKuYSfmk

34話

「復讐を、終わらせよう」

私の瞳から、涙が溢れる。
皆のざわめく声が聞こえてくる。

「……雪乃は、宮本に殺された。
でもね?」

でもーー

「雪乃が、「綾乃の人生は綾乃のもの」と言っていた。「私のために生きないで」って……」

「でも、あいつは人殺しじゃないか!!」
渡辺は抗議する。
「……そうだよ。あいつは、雪乃を殺した。でも、雪乃が「もういい」と言ったの。雪乃が嫌がることを続けたくない。
……あんたは、片割れが嫌がることを続けたいの!?」
渡辺を睨み付ける。
「……俺は、佐々木に従うよ」
「ありがとう、渡辺」
生まれて初めて、渡辺に笑顔を向けた気がする。

「私も、綾乃に従います」
奏が微笑む。
「ありがとう、奏……!!」
ルカは、私の頭を撫でる。
「俺も。綾乃と雪乃さんに従う」
「ありがとう、ルカ!!」
私は、ルカにとびきりの笑顔を向けた。
「俺もー」

「……隼人くん!?」

隣のクラスから顔を出したのは、隼人君。
「めっちゃ久々ー」
「出番増やせや」
「悪い悪い」
私は肩をすくめた。

「あたしも」
「昴お姉ちゃん……。ありがとう!!」
雪乃。
昴お姉ちゃんも、復讐やめてくれるって……

「可愛い妹の頼みなら……仕方無いよな」
「……清羅お兄ちゃん!?」
制服で現れたのは、清羅お兄ちゃん。
ブレザーがよく似合っている。
「……学校は?」
「俺、学年トップだからサボっても問題ないし」
「あー、サボったのね」
清羅お兄ちゃんらしい。

「……あたしも」

「……麻里乃ちゃん!?」
クラスメイトの谷山麻里乃は、微笑む。
「あたしさ、奈々にいじめられてた時、本当に辛かった。
その時に、雪乃と綾乃が助けてくれた。だから、あたしは貴女達に付いていきます」
麻里乃ちゃんの笑顔は、向日葵のようだった。

「……皆、ありがとう……!!」

私は、泣きながら微笑んだ。



雪乃。これが私の“決断”だよ。

雪乃。私はこれで良かったんだよね……?







「明日、復讐を終わらせよう」






最も屈辱的なやり方で……な。