大人オリジナル小説
- Re: 少女よ、虐められている事に気づけ! ( No.24 )
- 日時: 2013/04/23 18:09
- 名前: ^p^ ◆vMGDUlK0sc
八話『動かない。』
(陽菜視点)
〜保健室〜
「はい、これで大丈夫……かな?」
「さすが保険委員だね。」
私はさっき、美香の膝に包帯を巻いてあげていた。
出血はほぼ止まった。
「しばらく歩けないから、授業はできないね。」
「んまぁ、サボれていっかぁ。」
私は迷っていた。
凛が美香をいじめようとしている事を。
言った方がいいのかな?
……美香の為に、言おう!
「美香。あのね。大事な話があるんだ。」
「え?何?」
「実は、り『ガラッ』え?」
扉が開いた音。
私はすぐに扉の方を向いた。
_____凛がいた。
「あら、美香さん!大丈夫?具合はどうです?」
クッソ……
何でこんないいタイミングに来るの!?
「凛ちゃん!うん、大丈夫だよ。」
「先生が言ってたわよ、美香さんはあと一時間。授業休んで足を休めていていいって。」
コイツ……
授業をサボれ、とでも言いたいのか!?
「……陽菜さんはもちろん授業よ?それでは、美香さんさようなら。」
「うん、じゃあね。」
私は凛に腕をつかまれた。
「わっ、ちょっ!?」
『バタンッ』
凛が強引に私を廊下に引っ張り、扉を閉めた。
「……あまり勝手な事を言わないで?」
「私はっ!ただ、美香が危険な目に遭わない為にっ……」
「今度美香に私達がいじめの計画を立ててる事を言ったら……」
「貴方をいじめるわよ?」
え……?
何それ。
何で事実を言うだけで
私がいじめられなきゃいけないの?
「…………ッ」
悔しい。
何で「それでもいいよ」って言えないの。
陽菜。
ちゃんとして……
私は美香が大好きなんだよ?
だけど……私がいじめられるのは嫌……
でも美香もいじめられるのは嫌って思ってる!
早く言って!
「それでもいいよ」って……
動いてよ、私の口!
動いてよ!!
「……うん……言わないよ……」
「いい子ね、いい子。」
凛と私は教室へ向かった。
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