大人オリジナル小説
- Re: 少女よ、虐められている事に気づけ! ( No.28 )
- 日時: 2013/04/25 22:58
- 名前: ^p^ ◆vMGDUlK0sc
九話『組立体操。』
(葵視点)
美香がこけてから数日が過ぎた。
美香の傷も完治し、
これまでに凛達に怪しい動きは無かった。
いや、一つだけあったな。
凛が美香のノートに落書きをしていた。
何て書いてあったかは知らないが。
『ピーーーッ!!』
教師が笛を鳴らした。
私達は教師の前へ並び、座った。(もちろん土の上で)
「では今日も組立体操の続きをやります。体操隊形になってー!」
いつの間にか、10つ目の技になっていた。
クラスごとに女子と男子で分かれてピラミッドを作るのだ。
……確か、美香は……
一番上……だったような……
ちなみに私は三段目だ。全部で五段もある。
『ピッ』
土台の一番下が用意をした。
『ピッ』
ここからどんどんどんどん積み重なっていき、
『ピッ』
気が付けば最後になってた。
『ピーーーーッ』
ここは美香が一番上で立つところだが、
大丈夫なのだろうか?
『ドサッ』
「い、痛……」
予想通りだ。
美香が上から落ちてきた。
凛と花と夏は……上から二番目。
どうせわざと揺らしたのだろう。
「キャアアアアアアッ!?」
「鈴木さん!!」
ピラミッドがあっという間に崩れ、女子達は美香を囲んだ。
私も見ようとしたけど、埋もれて見えない。
「鈴木さん、どうかしたんですか!?」
やっと教師が来た。
遅すぎるんだよこのスーパーウルトラハイパーデリシャスクソ教師が。
「美香が……落ちてきたんです……」
陽菜が苦しい顔をして言った。
「!!」
教師は青ざめた顔をした。
……美香の親に訴えられるとでも思っているのだろうか。
「とりあえず……保健室に行きましょう。美香さん、立てる?」
立てる訳無いだろ。このスーパーウルトラハイパーデリシャスクソ教師。
美香は痛いのか声が出ていない。
結局教師におぶられて保健室で休みに行った。
〜教室〜
「鈴木さん、大丈夫かな?」
「これじゃあ運動会出れないんじゃない?」
そりゃあ出れる訳無い。
出れたらきっとすごい回復力なんだろうな。
「……うるさ……」
陽菜の方からそう聞こえたが、他の生徒には聞こえなかったようだ。
……凛共は何で靴を踏まれただけで美香をいじめているのだろうか?
何か裏がありそうだな。
……んじゃあ、また今度。