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十五話『アイス』
(陽菜視点)

「はぁー、やっぱしアイスはバニラ味に限るねー。……陽菜は何にしたの？」

コンビニの外で、私達は座ってアイスを頬張っていた。

「チョコレートにしたよ。バニラ、好きなの？」

「うん、大好き。私これしか食べないんだよねっ。」

「いいよね、バニラもシンプルで。」

真っ白でいいよね。
そしてバニラビーンズが入っている事によって、
また美味しくなるよね。
でも、私達のクラスはそうじゃない。
真っ白(普通)のクラスメイトがいて、
黒い(虐める)クラスメイトもいる。

「あ、晴ちゃん。来てくれたの？」

「え？」

……目の前に、晴ちゃんがいた。

「やっほー、美香ちゃんに陽菜ちゃん！あー、あの時は危なかったよー。軽い怪我ですんで、よかった。」

「あれを軽い怪我ですんだんだ……」

すごいなぁ……
あれ？でも美香……なんで晴ちゃんを呼んだんだろ？

「……よく来てくれたねっ！最近、陽菜が悩んでるらしいんだよねー。だから、相談にのってくれないかな？親友の私に相談しないほどだからね。んじゃあ、終わったら言ってねーっ！！」

「ちょ、ちょっと！？」

……美香は走ってどこか行ってしまった。

「……仕方無いなぁ、……んじゃあ、どうしよ。」

「私でよかったら、相談……受けるよ？」

晴ちゃんはニッコリと笑う。

「……実は、凛が美香をいじめる計画を……」

私は話し続けた。






「そんな事があったんだ。」

「……私、どうしよう。美香に事実を言った方がいいの……？」

「言わなくて、大丈夫だよ。私からきちんと、凛さんに言っておく。」

……信じて、いいんだよね？

「ありがとう。」

「皆を守るのが、私の使命だから。」

……晴ちゃんは、本当にいい人だよ。


本当に……