大人オリジナル小説

Re: 【リレー小説】きっとそれは絶望論【募集ちゅっ!】 ( No.37 )
日時: 2013/05/03 12:50
名前: ^p^ ◆vMGDUlK0sc
参照: iPhoneからです

>>35の続きです。

__________________
(葵視点です)

私は隠れていた。
溢れる喜びと罪悪感。
私はついに、奏を殴ってしまったのだ。
この手で。

どこに隠れているかって?
旧校舎の三階の一番奥の教室。
ここは幽霊が出るという噂があり、
生徒はもちろん、先生までこの校舎には来ないのだ。

「…………」

いつまでここに隠れることになるのだろう。
奏は先生にチクったのかもしれない。
そして親に______

「はぁ……」

私はため息をついた。
そんな時、足音が聞こえた。

『トン、トン、トン、』

階段を登る音だ。
私は息を殺,した。

「何だ、簡単な事じゃない」
……誰?
私は思わず、顔を上げた。

「見つけた。あんた、こんなところで何やってんの」

氷柱だ。
今は女言葉の気分なのか?

「さっさと戻るよ。葵が奏さんを殴ったから教室はすごい騒いでる。」
「それに、奏の親も来てる。謝罪を求めてるって。」

やっぱり、金持ちは卑怯なのね。

「嫌。私はずっとここにいるから。」

「……ふーん。じゃあ……」

次の言葉に、私は耳を疑った。

「私の家、来ない?」

誘われたのだ。家に。

私は頷いた。