大人オリジナル小説
- Re: 【リレー小説】きっとそれは絶望論【募集ちゅっ!】 ( No.95 )
- 日時: 2013/05/24 21:35
- 名前: ^p^ ◆vMGDUlK0sc
>>94の続きでう
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(葵視点 まだ過去(とはいっても少し前だけど)でう。)
……
意外と中は暑かった。
だけど外に居るよりはマシだ。
っていうか……廊下、長い。長すぎる。
さっきの放送で颯の部屋に行くのは分かったが……
場所がどこか、全く聞いていない。
ここは何階、あるんだろうか。
まず、建物は5つもある。
こんなにいらないと思うのだが……
それに、でっかい庭もあり、少しだけ坂の所の上に誰かの墓地がある。
奏の叔母、叔父と言った所だろうか?
プールやパラソル、遊具、噴水等、公園らしい所も窓から見えた。
……この部屋、かな?
『カチャ』
私は扉を開けた。
中には誰も居なかった。
……使用人(?)なのに、かなり部屋はでかい。
三人用のソファが一つ、何インチか知らないけど……でっかいテレビが一つ、テーブルが一つ。
デスクの上にはパソコンや勉強道具が置かれている。
他にも使用人(?)らしく裁縫道具や予定表が置かれていた。
日記らしい物も置いてあった。
『カチャ』
扉が開いた。
そこには、颯が居た。
……はい?
執事服?
完璧男装だよね、これ……
颯が男装なんてする人間だったなんて、ね……
少し引いてしまう。
「お屋敷の中、迷子になってましたが大丈夫でしたか?」
「はい。大丈夫です。」
「えーっと……早速ですが、お話を聞かせて下さい。」
颯はメモと鉛筆を持った。
私はまず、桃が救急車で運ばれた時の事から話した。
___________________
(現在に戻ります。奈央視点)
「嫌、だ……」
こんなの、桃じゃない。
こんなの、桃じゃない。
絶対に、桃じゃない。
葵さんに虐められて、私達の関係は変わってしまったんだ。
でも……復讐はしたく無い。
だって、復讐したって……
__何も変わらないもの__
「……桃、話を聞いて。」
「嫌!聞きたくない!綺麗事なんて聞きたくない!奈央はそこで私と一緒に笑っていればいいんだよ?」
桃はいつもの笑顔で言う。
……いや、いつもの笑顔じゃない。
怪物の笑顔だ。
「話を聞いて!」
「聞きたくないって言ってるでしょ!」
私は桃の片手を握った。
「離して!離してよっ!」
桃が必死で抵抗してくるけど、私は腕力を抜かない。
「話を聞いて!」
「五月蠅い!私は……私は!ただ桃が可哀想だと思って!復讐してるのに!親友が虐めに合ったら!助けるのは当然でしょ!」
その言葉に私は、ピタ、と止まった。
そして言いたい言葉を全て放った。
「……ふっざけんな!奈央の為奈央の為って言っておきながら本当は自分が復讐したいから皆を犠牲にしてるんでしょ!?いつだって貴方は自分の事しか、」
『グサッ』
鈍い音がした。
「か……んがえて……な……い……」
『グサッ』
ここで私の意識は遠のいた。