大人オリジナル小説

Re: The vengeful plan to her ( No.1 )
日時: 2013/07/15 02:26
名前: suzuka ◆3p2qsnXqkQ

 プロローグ



机のひきだしの中の茶色い封筒を取り出す。A4サイズの封筒には『レナへ』とうすく書かれている。私はその封筒を開けようとしたが、その手を止めた。嫌な汗が背中に流れる。手がしびれて動こうとしない。

「ルイ。どうして……」

そうつぶやくと、涙があふれだした。後悔が私の中に渦巻き、封筒をまたひきだしへとしまった。
封筒を受け取ってから三日がたった今。まだ封筒を開ける事すらできない。恐怖で胸がいっぱいなのだ。私に対しての愚痴が書かれているのでは、という不安が消える事はなく。そんなはずはない、と言い切れない自分にいらだちを感じる。

『私……どうすれば良かったのかな?』

ユウカの言葉を思い出していた。涙をうかべて、本当に悲しそうな顔をしていた。
私にもわからない。どうすればこんな事にはならなかったのか。どうすれば三人でまた笑える日が来たのか。それはきっと誰にもわからない事で、ルイだってわからなかったんだ。だから、あんな事。
私は荒くなっている呼吸を抑え、目をギュッとつぶった。その目を開けるとまぶしい太陽の光が私の顔を照らした。お昼のあたたかいその光は、私の心を奇麗に浄化するようだった。
いつかは見ないといけない。
封筒を再び取り出すと、ためらいなく開けた。中には紙が束になっており、それらはパソコンで文字が打ち込まれていた。横書きの何十枚にもわたる文章。読むにはかなり時間がかかるだろう。一番上の紙には英語の一文が書かれていた。この文章の題名なのだろう。

     『The vengeful plan to her 』